ヘーベルハウス
ロングライフ住宅を提唱するハウスメーカー!質実剛健で耐久性の高い家がウリ!丈夫で頑丈!災害に強い圧倒的な構造力!
質実剛健で災害に強い家、それがヘーベルハウスの家づくりと言えるでしょう。
「ヘーベリアン」と言われるほど、熱狂的なファンがおり、とにかく「ヘーベルハウスの家は強い」イメージがあるかと思いますが、私から見ても、それが一番のウリだと思います。
鬼怒川水害の時に一軒だけ、流されなかった家というイメージも記憶に新しく耐震性、耐火性にも強い構造力の強さもウリと言えるでしょう。
性能面で見れば鉄骨系のハウスメーカーの中では一番断熱性能に優れた設計をしているように思います。
ヘーベルハウスの家づくりについて建築家O氏に話を伺いました。
ヘーベルハウスはロングライフ住宅を提唱しており、耐久性が高い
ーハウスメーカー徹底比較編集部(以下:編):では、大手ハウスメーカーのヘーベルハウスについてお話をうかがわせてもらおうと思います。よろしくお願いいたします。
建築家O氏(以下:O氏):よろしくお願いいたします。ヘーベルハウスは「ロングライフ住宅」を提唱していることもあり、耐久性が高い家づくりに定評のあるハウスメーカーです。
実際は30年目に集中的にメンテナンスを必要としますが、「60年以上メンテナンス不要の耐久性のある家」として安心感のあるイメージを打ち出しています。
ヘーベルハウスは集中補修でメンテナンスコストを削減できる
ー編:ヘーベルハウスでは、実際は30年目にメンテナンスが必要なんですね。
O氏:はい。定期的に点検は行いますが、あくまで点検で家の不具合箇所をみていきます。そして30年目で一気に部材の交換・補修など家の傷んできた箇所に手を入れることで、メンテナンスにかかる手間と費用を削減することができます。
つまり、少しずつ交換を補修を行うよりも、30年目に一気にメンテナンスを行うことでメンテナンスにかかる費用を削減することができます。
例えば一般的な住宅ですと建築後30年で、メンテナンスにかかる費用はおよそ600万円程度と言われていますが、ヘーベルハウスの住宅ではこれを一気に行うことで、400万円程度に抑えることができます。
あと、建物の構造体の強さとしては、大手ハウスメーカーの中では一番ですね。
ヘーベルハウスの特徴は構造体の強さにある
ー編:ヘーベルハウスは見るからに屈強な外観をしています。鬼怒川決壊でも一棟だけポツンと残った家が記憶に新しいですね。
O氏:あれは衝撃的でしたね。周りの家が流されているなか、一棟だけ残ったのがヘーベルハウスの家でした。
あのイメージ通り、ヘーベルハウスは災害にも強い家を打ち出しています。
実際、基礎もすごくいいですよ。基礎が強い家だからこそ、災害に強く、一棟だけ流されずに済んだという面もあります。
つまり家の耐久性を高め、頑丈な家を作ることで、メンテナンス費用を削減しているところにヘーベルハウスの最大の特徴があると思います。
ヘーベルハウスの外観デザインは好みが分かれる
O氏:ヘーベルハウスの主力商品としては「CUBIC(キュービック)」、他にも大屋根を用いた「新大地(しんだいち)」などがあります。
外観デザインは見るからにヘーベルハウスと言えるような硬いイメージの作りになっているので、好みが分かれるところだと思います。
ヘーベルハウスは外壁に、どの家も、通称「ヘーベル版」と呼ばれる「ALCコンクリート(軽量発砲コンクリート)」を採用していますから、好みが分かれるところだと思います。
ー編:ヘーベルハウスの家は、外観をみただけで、遠くから見てもわかりますからね。
O氏:それほどまでに印象が強いということです。
それがいいかは悪いかは別として、頑丈な家であることは間違いないです。
ヘーベルハウスでは「ロングライフ住宅」を掲げていますが、言っていることとやっていることが一貫していますから。
例えば「ロングライフ住宅」を実現するにあたり、ヘーベルハウスでは、社内の検査体制を厳しくしています。たとえ、民間の検査機関を通っても、社内検査でNGになるほどだと言います。
決して妥協しないのがヘーベルハウスのいいところだと思います。
ヘーベルハウスの注文住宅は資産価値を落とさない
O氏:そうですね。妥協しない家づくりです。そこは一貫していると思いますね。
ヘーベルハウスの家は「ストックヘーベルハウス」という制度を作り、家を手放さなくてはならなくなった時も適正な価格で売買することができます。
ストックヘーベルハウスに見られるように、資産価値をできるだけ落とさないことにも力を入れていますし、日本の住宅寿命が大体30年程度と言われているなかで、建築後30年の残存率が90%以上という数字にも結果が如実に表れていると思います。
ヘーベルハウスでは本部が家の情報を一括管理している
ー編:30年後の残存率が90パーセント以上ですか。すごいですね。
O氏:ヘーベルハウスでは、家を本部が徹底して一括管理し補修箇所や修理箇所をはじめ建てた家の情報を共有していますから、そういう意味でも安心感はあると思います。
アフターもいいですしね。24時間体制で受け付けています。「住まいの学習塾」では「正しい、家の手入れの仕方」まで情報を共有しています。
ー編:他のハウスメーカーもアフターに力を入れていますが、ヘーベルハウスは「ロングライフプログラム」により、力を入れている印象が強くあります。
O氏:おっしゃる通りです。30年目までは定期点検にかかる費用が無料です。その後も5年ごとに有料で点検を行うことができます。
ヘーベルハウスは間取りの自由度がない
ー編:いいことずくめのようですが、逆にデメリットというか、ヘーベルハウスのマイナス点はどのようなところにありますか?
O氏:まず、第一に間取りの自由度が低いです。
ヘーベルハウスは鉄骨系のハウスメーカーですから、鉄骨系の住宅は、どこも間取りの自由度は低いですが、なかでもヘーベルハウスは設計の自由度は低いと言えます。
ヘーベルハウスは305mmの倍数でしか家を建てることができませんし、角を取って丸くすることを「R(アール)」と言いますが、Rをつけることもできなければ斜めにすることもできません。
ー編:基本性能は高いけれども、それを維持するために間取りに制限がかかってしまうということですね。
O氏:ヘーベルハウスの家は性能を重視しているため、デザイン面がないがしろになってしまっている印象があります。
外観、間取りなどを含むとトータルのデザイン面では、他のハウスメーカーと比べるとどうしても魅力に欠けてしまいます。
デザイナーズ住宅などの洗練されたデザインを好む方であったり、そうしたデザインを重視する方にはヘーベルハウスは向いていないでしょうね。
ヘーベルハウスは寒い地域には建てられない
ー編:ある意味、性能と引き換えにデザインが犠牲になってしまっているということですね。
O氏:後これはどうしようもないことなのですが、ヘーベルハウスは、寒冷地には向いていません。理由としてはヘーベル版は寒冷地に弱いからです。
だから、ヘーベルハウスは寒冷地に支店がないんです。
鉄骨メーカーは特に寒冷地での販売は厳しいところですが、あえて支店を置かない点は誠実な家を建てている証拠だとも取ることができます。
あれ・・・これ言っていいのかな?(笑)
ー編:他に家のデザイン面で気になるところはありますか。
O氏:ヘーベルハウスでは、様々な商品ラインナップを展開していますが、特別ひい出ているものはないような印象があります。
よく言えば、一貫している。悪く言えばどれも同じに見えるということです。もちろん細かいところで工夫はありますが。
ヘーベルハウスは屋上の使い方がうまい
O氏:都市型住宅ですね。都市型住宅ということもあり、屋上の使い方は非常にうまいです。
要は敷地の関係で庭は持てないけれども、庭の代わりに屋上をつくってしまおうという発想です。
うまいですよ。屋上提案の仕方は特に。
ー編:屋上の活用の仕方はなかなか難しいと聞きます。
O氏:そうですね。何も考えずに屋上を作ってしまうと、結局使わなくなってしまうことが多いほか、屋上は維持するのに定期的にメンテナンスを入れる必要があり、コストがかかりますから、難しいところなのですが、ヘーベルハウスは屋上の使い方はうまいですね。
ヘーベルハウスの坪単価はいくら?
編:ヘーベルハウスはいくらくらいで建てられるのでしょうか?
O氏:坪単価で表すのなら大体坪70万円くらいからが相場ではないでしょうか。
ですが何度もいうように坪単価は目安に過ぎないので、あくまで参考値としてお考えください。実際はそれよりも高くなることもあれば、安くなることもあります。
坪単価はすぐに変動しますから、坪単価だけを参考にすることはできません。
ヘーベルハウスがオススメな人とは
ー編:ヘーベルハウスがオススメな人はどんな方なのでしょうか?
O氏:まず第一に家としての強さを求めている方ですね。家は安心できて頑丈で強い方がいいという方にはぴったりだと思います。
逆にデザイン面にこだわりたい方は向いていないかもしれません。
ー編:強さを取るか、デザインを取るかということですね。
O氏:はっきりと言ってしまえばそのようになると思います。
ヘーベルハウスと比較検討したいハウスメーカーはどこ?
ー編:ヘーベルハウスを比較検討したい場合、どこのハウスメーカーと比較検討すると良いのでしょう?
O氏:ヘーベルハウスの場合は鉄骨系のハウスメーカーと比較する場合と、同価格帯のハウスメーカーと比較する場合の2つのタイプが考えられます。
鉄骨系のハウスメーカー同士で比較検討したい場合は、積水ハウス、ダイワハウス、パナソニックホームズあたりが候補に上がると思います。
同価格帯のハウスメーカー同士で比較検討したい場合は三井ホーム、スウェーデンハウスあたりが適当な所だと思います。
ハウスメーカーで家を建てる際の注意点について
O氏:以前も何度もお話ししているように、まず、複数社に必ず見積もりを取り、相見積もりは絶対取ってください。
大事な家を建てるのに一社だけで決めるのは大変危険です。
予算、間取り、性能など多角的な視点で比較検討してください。要はあるA社ではできないことがB社では可能ということもあるので、十分に比較し、検討した上で、依頼先を決める必要があります。
後は時間をかけてゆっくり比較検討することですね。
ハウスメーカーはどこも契約を急がせる傾向がありますが、自分のペースでじっくりと納得するまで質問し、いろんなところに話を聞きに行き、様々なサービスを活用しながら、決断してください。