徹底的に比較してこだわりの注文住宅を建てる

依頼先は工務店?設計事務所?ハウスメーカー?依頼先の選び方と注意点

2019/03/17

新築で、家づくりを行う場合、依頼先は、工務店、設計事務所、ハウスメーカーの3つの依頼先があります。

 

それぞれの依頼先を選ぶメリット、デメリット、それに特徴については「ハウスメーカーに依頼する前に知っておきたいハウスメーカーの特徴」「設計事務所に依頼する前に知っておきたい設計事務所の特徴」「工務店に依頼する前に知っておきたい工務店の特徴」をご覧いただくとして、今回は依頼先の選び方について、お話ししていきます。

 

私なりに、まとめさせていただいた内容になってはいますが、例によって一般論でお話ししますので、傾向があるという意味合いで、捉えていただければと思います。

 

一概に、ここでいったことが全ての案件で当てはまるわけではなく、例外もあることを、一言付け加えさせていただきます。

 

比較ポイント1:工期の速さ

第1位:ハウスメーカー:半年程度
第2位:工務店:半年から1年程度
第3位:設計事務所:1年以上

 

工期の短さで選ぶ場合、圧倒的に、ハウスメーカーに軍配があがります。

 

ハウスメーカーは、もともと住宅を大量供給するために、生まれた工業化住宅という背景もあり、材料が規格化されています。

 

そうした理由もあり、とにかく相談から設計、着工、引き渡しまでが、早いことがハウスメーカーの特徴です。

 

ただし、ハウスメーカーは工期が短いですが、設計担当者は、案件を掛け持ちしているため、設計上のミスが起こりやすく、現場監督も、同じように複数の現場を常に掛け持ちしているため、一方の現場で問題が起こると、つきっきりになってしまうことがあります。

 

つまり、現場監督の立場でありながら、現場に顔を出すことができず、全ての現場に目がいき届きづらい傾向があり、施工上のミスが、起こりやすい環境であることは否めません。

 

比較ポイント2:設計(間取り)の自由度で選ぶ場合

第1位:設計事務所
第2位:工務店
第3位:ハウスメーカー

 

設計の自由度で見た場合、設計事務所に依頼することが、一番自由度が高いと言えますが、同時に注意も必要となります。

 

確かに、設計事務所に依頼した場合、設計の自由度は高いですが、要望に対して、余計な口を挟まれることが多いからです。特にアトリエ系の設計事務所は、住宅を一種の作品として捉えている傾向があり、あれこれ言われる傾向があります。

 

建築家や設計士との相性は、あなたが現在思っている以上に、とても大事で、できるだけ、あなたと感性の近い建築家に依頼する必要があります。

 

また、雑誌やメディアで紹介されているから、という安易な理由ではなく、過去その設計士はどんな家を手がけてきたのか、実績を見て、きちんと判断することも、依頼先選びでは大事です。

 

つまり、どんなデザインが得意なのか、そのデザインではあなたの要望を、叶えることができるのかなど、注意深く見ていく必要があります。

 

どこの設計事務所も、ある程度は対応してくれると思いますが、やはり個々の設計事務所で、技術レベルに差があり、中には希望の家を建てられない場合もあるので、依頼前に確認する必要があります。

 

工務店は設計よりも施工に重きを置いている

工務店に依頼した場合も、自由度が高いですが、提案力があまりない場合が多く、設計事務所に依頼するような設計は期待できない傾向にあります。

 

なぜなら、工務店は設計よりも、工事を主業務としており、設計事務所に依頼するような、住む人のことを考えた、細かい設計には目が届きにくい傾向があるからです(あくまで傾向です)。

 

逆を言えば、ある程度の知識があり、自らが主導となって、設計を進めていきたい方は、工務店に依頼すると、余計な口を挟まれずに、工務店がよしとするものであれば、自由に設計できるので、いいと思います。

 

実は、ハウスメーカーは設計の自由度があまりない

ハウスメーカーは、自由設計をうたっていますが、もともと設計が標準プランとして用意されてあり、間取りも限定されているため、設計事務所に依頼するような、細かい間取りの変更はできないと思ってもらって構いません。

 

間取りは、制約のあるなかで、組み立てていきますし、それ以外の設備機器など、細かい部分については、ハウスメーカーの住宅シリーズのカタログの中から、オプションで選択していく形になります。

 

また、ハウスメーカーの場合は、打ち合わせ回数も少なく、あまり細かい要望は融通が効きません。

 

つまり、じっくりと検討し、オリジナリティーに溢れる家をつくりたいのなら、設計事務所、ある程度、決まった型の中から選択して選びたいのなら、ハウスメーカーに依頼するといいと思います。

 

比較ポイント3:提案力で選ぶ場合

第1位:設計事務所
第2位:ハウスメーカー
第3位:工務店

 

提案力で選ぶ場合も、やはり、設計事務所に軍配が上がると思います。

 

設計事務所では、白紙の状態から始まり、ヒアリングという形で家に対する要望を聞き、イメージやアイデアを膨らませていきます。

 

ハウスメーカーのように、コンセプトやデザインを標準プランとして、用意しているわけではないので、顧客それぞれの要望に応じて、様々な角度で提案していきます。

 

言葉が適当かどうかはわかりませんが、設計事務所に依頼した場合、法に触れない限り、なんでもできます(笑)

 

ただし、技術レベルには依存しますので、設計士の腕をしっかりと見極めることが大切です。

 

技術レベルが高く、さらに相性の良い設計士と出会えた場合は、顧客の想像を超える、より良い間取りやデザインを取り入れた提案を、受けることができると思います。

 

一方で、ハウスメーカーは、規格から外れた提案はできないので、基本的に、決められた範囲内での提案となり、設計事務所のようなアプローチを、期待することはできません。

 

工務店の場合は、そもそもプレゼンテーション自体が、苦手な工務店が多く、なかでも設計を専門とする部がない場合は、あまり提案力には期待できないと思います。

 

提案力に期待したい場合は、設計事務所、決められた範囲内で手堅く進めるのであれば、ハウスメーカー、自分の好きなように家づくりを楽しみたい方は、工務店に依頼すると良いと思います。

 

比較ポイント4:建築コストを重視した場合

第1位:工務店
第2位:ハウスメーカー
第3位:設計事務所

 

建築コストで比較した場合は、工務店が、一番安く家を建てることができる思います。

 

また、多くの工務店は、資金計画を立てやすいと思います。ハウスメーカーのように、建築費に不透明感がなく、建築費がクリアな傾向にあるからです。

 

ただし、工務店に依頼するときは、依頼する工務店の経営状態を、しっかりと確認した上で依頼する必要があります。

 

もしも、家を建てた後に工務店が倒産してしまった場合、十分なアフターを受けることが、難しくなるからです。

 

場合によっては、家を安く建てることができても、建てた後の維持コストの方が、高くなってしまうこともあるので、十分に注意してください。

 

ハウスメーカーは「キャンペーン」の適用で家を安くする傾向がある

ハウスメーカーの場合は、依頼先にもよりますが、「キャンペーン」という名の値引きで、契約を迫る傾向があり、契約前の見積もりでは、金額が上乗せされていることがほとんどです。

 

ようは、どこのハウスメーカーも、本来の価格よりも高く見積もりを提示し、そこから「キャンペーン」を適用することで、安くなったように見せて、契約を迫る傾向にあります。

 

また、ハウスメーカーは、規格から外れた設備機器を導入しようと思った場合、割高になることがほとんどです。

 

ハウスメーカーは、元々の価格設定も高いですが、標準仕様からオプションで追加していくごとに価格が上がり、最終的には、当初の2倍の坪単価になってしまうことも、ままあります。

 

設計事務所は設計の段階では予算が管理できない

設計事務所に、家づくりを依頼した場合、建築コストは青天井といってもよく、こだわればこだわるほど、家の価格は高くなっていきます。

 

設計事務所に依頼する方は、ハウスメーカーや、工務店では満足できない、こだわりが強い方が多い傾向にありますから、細かくなればなるほど、必然的に家の価格は高くなっていきます。

 

また、設計の段階では、過去の事例を元に概算見積もりを行うので、工事費がはっきりせず、実施設計を経て、工務店に見積もりを依頼するまで、予算がはっきりしません。

 

予算が不透明な理由については、ハウスメーカーのように規格化されていないため、個々のケースによって、金額に差が生まれ、その都度金額が変わってくるからです。

 

そのため、蓋を開けたら予算オーバーになってしまう場合も多々あります。

 

もちろん、そこから金額を調整し、予算内に収める努力を行なっていきます。

 

維持コストもわからない

一般的には、万能だと思われているようですが、実は設計事務所といえど、全てを把握しているわけではありません。

 

つまり、全ての資材の特性を、把握しているわけではありません。

 

オリジナルにこだわればこだわるほど、個々のケースによって対応する必要があり、使ってみないと、どのような不具合が起こるかわからないこともあります。

 

特に、自然素材によっては、扱いが難しいこともあります。

 

設計事務所では一般的に設計料が10%前後かかる

さらに、設計事務所にもよりますが、設計料として建築費の10%〜15%前後を、支払う必要があります。

 

つまり単純計算で、3,000万円の家の場合は300万円の設計料を支払う必要があります。

 

もちろん、ハウスメーカーや工務店も、見積もり上の名目は違えど、見えないところで、計上されていますので、設計料は取っています。

 

ですから、決して設計料の分、金額が高くなるわけではありません。

 

また、設計事務所は、設計が主業務ではあるものの、「設計管理業務委託契約」により、建物が建つまで現場管理をし、チェックを行ったり、予算調整を行い、予算に収まるように、臨機応変に調整していきます。

 

そうした費用が、設計料に含まれていると考えてみると、決して高すぎるとは言えないと思いますが、やはり3つの依頼先の中では、総じて建築コストは高くなる傾向にあります。

 

比較ポイント5:狭小地などの敷地が特殊な場合

第1位:設計事務所
第2位:工務店
第3位:ハウスメーカー

 

敷地が、特殊な場合の対応力は、やはり、設計事務所が一番だと思います。

 

工務店やハウスメーカーでは、対応が不可能な土地でも、設計事務所に依頼することで、建てられることがあります。

 

ただし、法的に不可能な場合を除きます。

 

設計事務所では、敷地状況に合わせて、臨機応変に敷地の特性を活かした間取りを、提案してくれると思います。

 

もちろん、設計士の技術力に応じて、細かい部分での対応力は違いますので、技術レベルの高い設計士に、依頼する必要があります。

 

比較ポイント6:対応の速さで選ぶ場合

第1位:工務店
第2位:ハウスメーカー
第3位:設計事務所

 

何か不具合が起こった時をはじめ、対応の速さで選ぶのであれば、断然工務店だと思います。

 

工務店は、地元密着型のことが多く、地元の評判を頼りにしています。

 

ハウスメーカーは、24時間窓口を用意していることもありますが、実際に対応してくれるまでには、時間がかかることも多いので、一概に対応が早いとは、いえない傾向にあると思います。

 

比較ポイント7:アフター体制で選ぶ場合

第1位:ハウスメーカー
第2位:工務店
第3位:設計事務所

 

アフター体制で見るのならば、軍配があがるのは、ハウスメーカーでしょう。

 

もちろん、ハウスメーカーによっては、あまりアフターに力を入れていないハウスメーカーもありますが、基本的には、どこのハウスメーカーも、アフターに力を入れていることが多いです。

 

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