ハウスメーカーに依頼する前に知っておきたいハウスメーカーの特徴
家を建てようと思った時、通常、依頼先には工務店、設計事務所(建築家)、ハウスメーカーの3つが候補に上がります。
今回の記事では、ハウスメーカーに依頼するメリットとデメリットなどについて、お話ししていこうと思います。
ハウスメーカーとはどんな存在か
ハウメーカーとは、その名の通り「住宅メーカー」のことです。
勘違いされている方も多いですが、ハウスメーカーでは、自由設計をうたっていますが、設計の自由度はそこまでありません。
あくまで「住宅」という商品を「企画」し、「デザインコンセプト」を提案し、販売している、デザインコンセプト型の住宅会社がハウスメーカーになります。
つまり何でもかんでも自由にできるわけではなく、合理的なシステムで設計を行い、それぞれのハウスメーカーの仕様に合わせ、標準的なプランと材料が設定されていることがほとんどです。
また、ハウスメーカーに依頼した場合、ハウスメーカーが家を建てているわけではありません。
実際に家を建てるのは、下請けの工務店になりますので、この点にも注意が必要です。
ハウスメーカーに依頼する4つのメリット
ハウスメーカーに依頼する、主なメリットは下記の通りです。
1:ブランド力
2:最新の技術を採用可能
3:提携会社や関連会社による恩恵
4:工期を短縮できる
それぞれの具体的な内容については、下記を参考にしてください。
メリット1:ハウスメーカーの持つブランド力
ハウスメーカーに依頼する最大のメリットは、ブランド力といっていいと思います。
ハウスメーカーは、多大なる広告費をかけているため、ブランド力があります。
例えば、どこの「ブランドの家」であるかなど、ブランドネームを重視する方は、検討する一つの指標になると思います。
メリット2:最新の技術や住宅設備機器を取り付け可能
ハウスメーカーは、日夜、最新の技術を研究開発しています。
そのため、予算に余裕がある場合、その時の最新の技術を住宅に採用することができます。
メリット3:提携会社や関連会社の恩恵を受けられる
ハウスメーカーでは、ハウスメーカーが提携している会社のサービスを、受けられることがあります。
たとえば、住宅ローンを組むときにも、ハウスメーカーのオススメの金融機関で話を進めればで有利に進めることができたり、土地探しなども、ハウスメーカーが抱えている土地を選択できたりと、家づくりを有利に進めることが出来ます。
メリット4:工期を短縮できる
ハウスメーカーは、いわゆる工業化住宅にあたり、住宅を大量供給するために、生まれたという背景があります。
そのため、大量に資材を発注するなど、スケールメリットを活かすことができたり、工期をできるだけ短くする技術にたけています。
ハウスメーカーに依頼すれば、工務店や、設計事務所に依頼するよりも、かなり工期を短縮できるメリットがあります。
ハウスメーカーに依頼する3つのデメリット
ハウスメーカーに依頼する、主なデメリットは下記の通りです。
1:工業化住宅のため設計の自由度は低い
2:家が高額になる
3:過剰設備になりやすい
それぞれの具体的な内容については、下記を参考にしてください。
デメリット1:工業化住宅のため設計の自由度は低い
ハウスメーカーは、自由設計をうたっていますが、一般的なハウスメーカーは、設計の自由度はありません。
特に、鉄骨系のメーカーに依頼した場合に見られますが、たとえ自由設計であろうと、ある程度決められた範囲の中で、設計をしていく形になるので、「思っていたよりも自由がきかない・・・」と感想を持たれる方が多いようです。
ユニット系のハウスメーカーで依頼した場合は、設計の自由度は、ほとんどないと思ってもらって問題ありません。
デメリット2:家が高額になる
ハウスメーカーに、依頼した場合、言わずもがな、家は高額になります。
もちろん、ハウスメーカーといっても、ローコスト系の住宅を供給するハウスメーカーもあり、1,000万円代、中には1,000万円以下で建てられる、スーパーローコスト住宅もあります。
デメリット3:過剰設備になりやすい
ハウスメーカーでは、その時々の最新の設備を採用できますが、必要以上の性能を詰め込みすぎる傾向があり、過剰設備(オーバースペック)になってしまうこともあります。
ハウスメーカーに依頼する際の注意点
ハウスメーカーの経営体制には「直販直施工方式」をとっている場合と、「代理店方式」を採用している場合の、「2つの経営体制」があります。
1:直販直施工方式
2:代理店方式
この2つの経営方式には、どのような違いがあるのかというと、要は、「契約相手」と「住宅の保証」が違ってきます。
1:直販直施工方式の場合
ハウスメーカーでは、営業、設計、工事、アフターと工程が進んでいきますが、ハウスメーカーが「直販直施工方式」を採用している場合は、全てにおいて、ハウスメーカーが一貫して管理する形で進められていきます。
つまり、「契約相手」と、「住宅の保証」は依頼先である、ハウスメーカーとなります。
ただし、設計は外部の設計事務所に依頼する場合があったり、工事は外部の下請け工務店が請け負う場合があったりと様々です。
2:代理店方式の場合
「代理店方式」を採用しているハウスメーカーの場合は、営業からアフターまで、代理店の社員が担当します。
代理店は、主に「地域の工務店」となりますが、「契約相手」も工務店、「住宅の保証」も工務店となる場合が、ほとんどです。
契約は、あくまでハウスメーカーの看板を借りた、代理店と行うことになるため、本部は一切関与してくれず、引渡し後の保証は、代理店が請け負う形になります。
基本は、直販直施工であるものの、一部代理店方式を採用しているハウスメーカーもあります。
代理店方式を採用している場合は工務店を見極める必要がある
このうち、注意が必要なのは代理店方式を採用しているハウスメーカーです。
なぜなら、代理店方式を採用しているハウスメーカーは、本部の看板を借りていても実際は、「工務店と契約」することになり、本部との直接の契約関係は発生しないためです。
ですから、いかにブランド本部が信頼の置ける会社だったとしても、工務店と契約を交わすことになり、ブランド本部との契約義務は発生しません。
例え、ブランドを信頼していたとしても、あくまで、商品開発と資材の供給、それに家を建てるためのノウハウのみを、代理店におろしている形になるので、契約後の責任は全て、代理店となり、代理店次第では、思うような対応をしてもらえなかったり、スキルにばらつきがあるので注意してください。
ハウスメーカーは決算期には注意する
ハウスメーカーは、どこも決算期には売り上げを建てるために、無理な受注を引き受ける傾向があります。
また、細かい内容が決まってもいないのに、契約を迫ってきたり、「キャンペーン」という名の値引きを行なって、契約を勧めてくる傾向があります。
確かに決算期のキャンペーンは、お得になることも多いですが、ハウスメーカーでは一年を通して、内容は違えど「キャンペーン」を行なっているので、あまり金額が大差ないように思います。
それよりも、決算期に契約を結ぶことで、職人の数を確保できず、無理な工事をしてしまい、家の品質が悪くなってしまうことを避ける方がよっぽど大事だということを心がけてください。
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